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コンセプト
家をつくることが、しだいに私たちの日常の生活から遠くへ離れていっています。家をつくることは、生活そのものをつくることだったのではないでしょうか?
人が生活している風景のある家、私たちはそんな家をTHE HOMEと名づけたいと思います。THE HOME、生活を通してヒトとモノが調和した家、生活の枠組みとしての家。地球上でただ一つ、あなただけの家。
私たちは日々の暮らしの中で、ごく自然にデザインをしながら生活をしています。毎日着ていく洋服を選び、おいしそうに食卓を盛りつけ、家族や自分にふさわしい車を選び、家具やインテリアをどうしようかと悩む、実は毎日デザインを考える生活者こそデザイナーでありデザインに対して積極的であるべきだと思うのです。家をつくるということは、私たちにとって大きな夢の実現であり、人生の一つの大きなイベントなのです。
THE HOMEは、そんな生活者でありデザイナーであるあなたの心を大切にした家づくりをサポートしたいと思います。私たちは、デザインを通じシンプルでナチュラルな生活自身をTHE HOMEとして提案します。THE HOMEが変えるのは、人が生活する環境自身です。私たちは従来的な家のイメージにとらわれない、快適な生活そのもの実現をめざします。




●現状の把握
人生の中で最も高価な買い物であるにもかかわらず、洋服や自動車を買うように楽しく家を買うことが難しくなってきています。貴重な日々の積み重ねから貯蓄したお金をつぎ込むのではなく、気の遠くなるような額のお金を借りて、長い年月を掛けて返済する感覚は、それまで経験のない私たちにとっては実感のないものになるかもしれません。
プレハブつまり、工業化住宅から端を発した現在の住宅産業の状況はメーカー側の一方的な価値観の押売りの感じが強く、CMなどの商品イメージ先行で、売れることだけを考えたものが氾濫しています。特に、生活するということに対する合理性の追求というよりは、それが単に生産そのものに合理性を求めたものであることは誰しもが感じ始めていることではないでしょうか。
このような住宅は洗練されるのではなく、ますます粗野で陳腐なものへと変わりつつあるのです。一方で、バブル経済期を頂点に表現的なデザインを付加価値とする社会の傾向から多くの人気建築家の提案した家は彼らの自己表現に視点をおいたものが多く、デザイン過多で、私たちの生活からかけ離れたものが多いことも事実です。




視点
THE HOMEは、家をつくることに対して素直で、自然な切り口を模索しています。THE HOMEは、家のつくりかた、そして生活というものを、もう一度見つめなおしたいのです。


●生活の容器としての家
家が最初にあって生活があるのではなく、本来、生活があって家が成立するものではないでしょうか。私たちは、生活そのものデザインについてのディスカッションからはじめ、その容器としての家を提案します。

●プロダクトデザインからの視点
家は人が生活に使う家具や道具がおさめられて初めて家として機能します。日常使う家具や道具、すなわちプロダクトを生活の枠組みをかたちづくるための重要な要素としてとらえています。これらをリビングプロダクトと呼び、家具、家電、照明器具、設備機器、キッチン、ドアハンドル、ヒンジ、さまざまなリビングプロダクトを、家づくりと同時に、広く一般向けに開発、提案します。ザ・スタジオが長い間培ってきた、プロダクトデザインのノウハウを投入して、これまでとはまったく逆の発想で、つまり人と生活とのインターフェースの部分のデザインから家を考えていきます。






手法
THE HOMEは、住まう人の生活そのものをみつめ、その人を取り囲む枠組みを捉えなおすことから考えます。
人によっては、キッチンに重点をおき、またある人によっては床の素材に重点をおき、ある人は音楽に重点をおき、ある人は庭に重点をおき、ある人は、愛車に重点をおくかもしれません。
このように住まう人によってこだわりをおく生活のシーンが違う点に着目したいと考えます。さらに、私たちのまちのこと、そして地球環境全体のことにもこだわります。


●空間のイメージ
住まう人の持つ空間のイメージと住宅の素材やインテリアは密接な関連があります。また、既成の家に家族の各々の生活を詰め込むのではなく、住む人の生活に合わせて家はつくられるべきと考えます。たとえば、車好きのひとで旧車やカスタムカーなどが趣味の人は、いつもリビングルームから自分の愛車が見えるようなそんな楽しい家づくりを考えます。さらに、生活のイメージから家を空間のイメージとして組上げる試みをします。つまり、映像的にさまざまな空間のイメージの断片をつなぎ合わせて空間をつくります。海が好きな人には海辺のボートハウスが似合うインテリアを、山好きの人にはウッディなインテリアを、読書が好きな人にはクラシックなインテリアをという風にインテリアには住まう人に適した空間のイメージが存在します。

●従来的ではないプランニング nLDKの従来的なプランニングにとらわれない、空間のプランニングをします。
nLDKの考え方も決して否定はしませんが、空間をマトリックスでとらえ、立体的なプランニングやゾーンを設定した間仕切りのないプランニングなど、従来的ではないプランニングにも積極的に取り組みます。




●トータルなデザイン
リビングプロダクトと容器としての家がトータルに一体となった空間が快適な生活空間をつくり出します。人間工学にもとづいて効率的に配置されたリビングプロダクトは、空間のつながりをスムーズなものにします。既製品の家具などを購入するより、造りつけの家具を製作する方が収納容量、使い勝手ともに良い場合が多いこともよくあります。主婦の料理の特徴や家族構成から割り出した、収納物、食器の収納を考えたキッチンの独自設計も行うことができ、既製品より、機能的で結果的に割安に作ることが可能です。また、薪ストーブ、ベンチ下収納や地下ワイン貯蔵庫などははじめから考えておき、結果的に長く快適に住まえる家をめざします。






●まちづくりの視点
欧米の広大な敷地に建った住宅のモジュールをそのまま日本の狭い敷地に建てると非常に窮屈でいびつな景観になってしまいます。まちの景観を考慮し、近隣とのプライバシーや生活動線を考慮し、環境や人に優しいまちづくりの基本コンポーネントとしてまず一つの家から考えます。

●健康とエコバランス
素材にこだわり、環境や健康に悪影響を及ぼす素材は極力使いません。また、せっかく家をつくっても、地球環境にとっては貴重な熱帯雨林を伐採したり、輸送エネルギーを多く使う材料では結果的に地球環境を傷つけることになります、私たちはエコバランスを考慮して自然な素材を利用したり、身近で生産されるさまざまな材料を有効に利用します。

●エコロジーと環境
特に21世紀の私たちの生活では省エネルギー、高効率が大きなテーマとなってきます。人に優しく、環境に優しい家は長く住まうことができ結果的には経済的です。リビングプロダクトと同様に、家を人類が自然の恩恵を得るための1つのストックとしてもとらえ、積極的に陽光・風・水を利用する仕組みを家づくりと同時に、広く一般向けに開発、提案します。特に電気や灯油やガス代などは今後、化石燃料の枯渇に伴い値上がりは必至です。家づくりのもう一つの地球環境的な側面をとらえ、堅実な家づくりを標榜します。




進め方
人によってこだわりはそれぞれ違います、そのこだわりを大切に、THE HOMEは、家をつくる前の時間、つくる過程を重視し、地球上でたった一つのあなたの家を協力してつくります。
欧米では家が人を育てるということわざがあるように人と共に成長する家、そして年月と共に朽ちるのではなく、年輪を重ね、愛着がわく家を私たちは求め続けたいと思います。


●コストプランニング
建築はコストと住まう人の夢を具現化するためのバランスの折り合いのつけどころが重要なポイントとなります。イメージの具現化のためにいかにコスト配分するかをトータルに考え、コストパフォーマンスの高い家を実現します。

●コラボレーション
家づくりに関わるさまざまな人たちとコラボレートします。大工さん、電気屋さんはもとより、デザイナー、彫刻家、陶芸家、鋳物職人などさまざまな職種の人たちと共同製作します。元請けと下請けという関係で仕事をするのではなく、すべての人をコラボレーターとしてそれぞれの専門分野を尊重して協力を依頼します。そこには単なる利害関係でなく、大きな信頼関係が私たちの仕事を支えています。

●納得のいくプレゼンテーション
大切な一つの家をみんなが納得してつくるために、図面・模型・CGなど、さまざまな手法でシミュレーションし、満足の行けるプレゼンテーションを行います。しっかりとしたイメージの合意から家を実際につくることを考えるため自然と経済的な合理性が生まれていくことでしょう。そして最終的に家族みんながしあわせに生活のできる家をめざします。